1. 「静寂」を際立たせる音の響き
銅鑼の最大の魅力は、その「余韻(よおん)」にあります。 茶事では、客が再び席入りする準備が整ったことを知らせるために打たれますが、その音が消えゆくまでの「間」が、茶室に深い静寂と清浄な空気をもたらします。
- 精神の集中: 鋭くも深い音が響くことで、客は雑念を払い、これから始まる「濃茶(こいちゃ)」への集中力を高めます。
- 空間の浄化: 金属の響きは、その場の空気を一新する力があると考えられています。
2. 言葉を交わさない「主客の交流」
茶道は「無言の対話」を大切にします。
- 合図の美学: 主人が銅鑼を打ち、客はそれを静かに聞く。このやり取りだけで、「準備ができました」「承知しました」という意思疎通が完結します。
- 打ち方の礼法: 客の人数に合わせて打ち方(大小の打ち分けなど)を変える伝統があり、主人の心尽くしが音色に表れます。一般的には「大・小・中・中・大」といった、リズミカルで強弱のある打ち方がなされます。
3. 「わび・さび」を感じる素材の美
銅鑼は使い込むほどに表面の風合い(手擦れや酸化による色味の変化)が増していきます。
- 経年変化: 写真の銅鑼もそうですが、鈍く光る独特の質感は、華美さを抑えた「わび」の美意識そのものです。
- 工芸品としての価値: 古くから「名物」とされる銅鑼もあり、鋳物の肌合いや、叩いて形を作る「鍛造(たんぞう)」の跡など、職人の技術が詰まっています。
4. 茶事の「格式」を高める
銅鑼は主に正式な茶事(正午の茶事など)や、濃茶を供する際に使われます。 (※小規模な茶会や薄茶のみの場合は、代わりに「喚鐘(かんしょう)」という鐘が使われることが多いです。) そのため、銅鑼が用意されているだけで、その席が非常に格調高く、特別なものであるという期待感を客に与えます。



福岡骨董品 ほんとくの商品は1点物です。必ず商品の形・大きさ・色合いを見てご購入ください。
寸法 販売価格
550×380×1080 35,000円





