13代酒井田柿右衛門(1906年-1982年)によって作られた
卓越した「濁手(にごしで)」の技術
まず第一にその卓越した技術にあります。13代と12代が研究を重ねて復活させた、絹のような肌合いを持つ「濁手(にごしで)」の素地は、この器の核となる部分です。その結果、柿の鮮やかな色や葉の深い青色が、まるで光を放つかのように美しく映えるのです。
品格のある構図と意匠
次に、品格ある構図と意匠も見逃せません。皿の有機的な曲線は自然な雰囲気を生み出し、絵付けには絶妙な「余白の美」が活かされています。さらに、暖色である柿と寒色である葉の対比が、互いを引き立て合い、見る者に強い印象を与えます。
立体感と生命力
葉の葉脈は細かく彫り込まれており、光の当たり方によって立体感が生まれます。そのため、まるで本物の柿と葉がそこにあるかのような、瑞々しい生命力が感じられます。




日本の器は「用の美」を大切にしますが、この皿もその哲学を体現しています。食卓に置くことで、料理を一層引き立て、日常の食事が特別な時間へと昇華されます。単なる食器を超えた、生活の中に溶け込む芸術品としての価値も備えているのです。
寸法 販売価格
310×200×55 10,000円