1. 「静」の中に秘められた圧倒的な存在感
この像の最大の魅力は、その不動の安定感です。 北村西望は「量感(マッス)」を非常に重視する彫刻家ですが、この国母神もどっしりと大地に根を張ったような佇まいをしています。
- 重厚な造形: 派手な動きがないからこそ、見る者に「揺るぎない安心感」を与えます。
- 直立の美: 垂直に伸びるラインが、神聖で背筋が伸びるような厳かな空気を作っています。
2. 三種の神器を彷彿とさせる象徴性
胸元にある大きな鏡のような飾り、そして手に携えた剣。これらは明らかに日本神話や、皇室のシンボルである三種の神器を意識した意匠です。
- 鏡と剣: 鏡は「知恵や真実」、剣は「断固たる意志や守護」を象徴していると言えるでしょう。
- 装束: 古代的な首飾りや衣のドレープ(ひだ)は、歴史の深さを感じさせ、単なる女性像ではなく「国を守る母」としての神格化を際立たせています。
3. 「慈母」としての表情
西望の作品には、筋肉隆々の力強い男性像が多いですが、この国母神で見せる穏やかな表情は格別です。
- 厳格さの中にも、すべてを包み込むような優しさが湛えられています。
- 「国母」の名にふさわしく、一国を、あるいは人類を我が子のように見守る、大きな愛情がその眼差しに込められています。
4. 独特のブロンズの質感
北村西望の作品は、表面が滑らかすぎず、あえて粘土の跡やヘラ使いを感じさせる力強いテクスチャを残すのが特徴です。
- このゴツゴツとした質感が、光を複雑に反射させ、ブロンズに「命」を吹き込んでいます。
- 時を経て深みを増すブロンズの経年変化(パティナ)も、この作品の威厳をより高めてくれます。



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寸法
180×1600×455





