古伊万里 金襴手(きんらんで)深皿、非常に華やかで力強い江戸時代後期の魅力が凝縮された一客ですね。
江戸時代後期の金襴手は、当時の町人文化の隆盛を反映した「豪華絢爛さ」が特徴です。
1. 圧倒的な「密度」と視覚的な楽しさ
この皿の最大の魅力は、画面を惜しみなく埋め尽くす「窓絵(まどえ)」の構成です。
- 三つ割の構図: 中央を三つのセクションに分け、それぞれに異なる風景や物語を描き込む手法は、見る角度によって表情を変えます。
- 動と静の対比: 波間に舞う燕の躍動感あふれる縁取りと、静謐な楼閣山水図、そして縁起の良い「松に鶴」の対比が見事です。
2. 金襴手ならではの「色の重厚感」
染付(青)の上に赤絵と金彩を重ねる「金襴手」の技法が、非常に丁寧に施されています。
- 金彩の残り: 江戸後期のものは金が剥げやすいのですが、鶴の羽や岩の輪郭に金がしっかりと残り、当時の輝きを今に伝えています。
- 色使いの妙: 緑や黄色の差し色が鮮やかで、深皿という立体的な器の形を活かし、内側に光を溜め込むような華やかさがあります。
3. 器の外側にまで及ぶ「おもてなしの心」
器の外側(裏面)にも隙間なく牡丹唐草のような文様が描き込まれています。
- 深皿は手に取って使うものですから、持ち上げた時に見える「外側の美しさ」も重要です。どこから見ても「贅」を尽くしている点は、当時の豪商や裕福な層が求めた、妥協のない美意識の表れです。
4. 高台(裏面)に見る真面目な作り
「二重円」と、丁寧な削り出しから、質の高い工房で作られたことが伺えます。
- 江戸後期になると量産品も増えますが、この作品は筆致が細かく、一点一点に対する職人の熱量が感じられます。



福岡骨董品 ほんとくの商品は1点物です。必ず商品の形・大きさ・色合いを見てご購入ください。
寸法
275×275×95





