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福岡アンティーク アンティークチェア スペイン

アンティーク

1. 「革」と「鋲(スタッズ)」の力強いコントラスト

スペイン家具の代名詞とも言えるのが、分厚い本革(サドルレザー)と、大粒の真鍮鋲(クラボス)の組み合わせです。

  • 素材感: 使い込まれた革のシワや色の濃淡は、長い年月をかけて育った「パティナ(経年変化による美)」そのものです。
  • 無骨な美: 繊細な刺繍などではなく、金属の鋲でガシガシと革を留めるスタイルには、スペインらしい質実剛健で情熱的な美意識が宿っています。

2. 「旋盤細工(ターンドレッグ)」の造形美

脚部や横貫(足元のバー)に見られる、こけしのような丸みを帯びた彫り。これは旋盤(せんばん)細工によるものです。

  • リズム感: スペインのアンティークには、こうしたリズミカルな彫り(ボビン・ターニング)が多く見られ、重厚な革の質感に対して、軽やかで装飾的なアクセントを与えています。
  • 手仕事の温もり: 一本一本、職人の手が加わったわずかな歪みが、現代の大量生産品にはない温かみを感じさせます。

3. 歴史を感じさせる「フライレロ様式」

この形はもともと16世紀頃、修道院などで使われていたスタイルが起源です。

  • 潔いデザイン: 背もたれが四角く、装飾が過剰すぎないこのフォルムは、現代のモダンなインテリアや、インダストリアル(工業系)な空間とも驚くほど相性が良いのが特徴です。
  • 「座る」以上の存在感: 単なる実用品としてだけでなく、そこに置いてあるだけで物語(ヒストリー)を感じさせる強い「静のエネルギー」を持っています。

4. 育てる楽しみ

この椅子の最大の魅力は、「朽ちるのではなく、育つ」点にあります。

  • 革は座るほどに体に馴染み、木肌は撫でるほどに光沢を増していきます。状態からも、前の持ち主が大切に使い込んできた愛情が伝わってきます。

寸法 販売価格 

500×450×920 30,000円

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