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福岡アンティーク 藤崎恒頼 ひまわり 絵画 

アンティーク

1. 🖼️ 迫力あるマチエール(画肌)と表現技法

この作品の最大の魅力は、そのテクスチャ(質感)と立体感です。

  • 分厚い絵の具の層: 絵の具が非常に厚く塗られており、立体的な盛り上がり(インパスト)が見られます。これにより、平面的な絵画でありながら、まるで彫刻やレリーフのような迫力と生命力が生まれています。
  • 独特な筆致と引っ掻き: 筆の跡だけでなく、何かで引っ掻いたり、押し付けたりしたような跡が見られ、それがひまわりの力強い茎や花びらの動き、そして周囲の混沌としたエネルギーを表現しています。
  • 光の反射: 厚い絵の具の表面に光が当たり、影とハイライトが生まれることで、作品全体のドラマチックな雰囲気が高まっています。

2. 🎨 色彩と構成の力強さ

暗めの背景と鮮やかな色彩の対比が、テーマである「ひまわり」の存在を際立たせています。

  • 色彩: 主に深緑、茶、黒といった重厚な色調を基調としながら、ひまわりの花には鮮やかな黄色、オレンジ、金などが差し込まれています。このコントラストが、作品に深みと力強さを与えています。
  • 構図: ひまわり全体というよりも、その力強い生命の渦を表現しているように見えます。中央の渦を巻くようなダイナミックな構成は、ゴッホなどの西洋の巨匠の作品にも通じる、激しい感情の表現を感じさせます。

3. 📝 画家としての背景と作風

藤崎恒頼氏の作品は、戦後の日本美術、特に抽象表現や独自の具象表現を追求した流れの中に位置づけられます。

  • 独自の表現: 既存の絵画の枠にとらわれず、絵の具の物質性を活かした独自の表現を確立しています。これは、作品を単なる「ひまわりの絵」ではなく、画家自身の内面や生命観を投影した哲学的な作品へと昇華させています。
  • 題材の象徴性: 「ひまわり」という題材は、太陽、生命力、希望といったポジティブな象徴性を持ちますが、この作品では単なる明るさだけでなく、周囲の暗さや荒々しさと対比されることで、逆境の中の強さ魂の叫びのような、より深いテーマを感じさせます。

4. 🏷️ 作品の額装と価値

添付画像から、作品は重厚な額装がされており、右上に「¥400,000」の価格札らしきものが見えます。

  • 額装: 額装も作品の雰囲気に合わせて重厚で古風なデザインが選ばれており、作品の持つ歴史的な深みと権威を高めています。
  • 美術市場の評価: 提示されている価格(もしこれが販売価格であれば)は、藤崎恒頼氏の作品が一定の美術市場での評価を受けていることを示しています。これは、氏の長年の制作活動と独自の作風がコレクターに認められている証拠と言えるでしょう。

寸法 販売価格 

720×620 40,000円

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