素材と風合い:
- 竹の自然な素材感が、茶の湯の侘び寂びの精神に合っています。使い込むほどに色が深まり、独特の艶が出てきます。
- 節の部分を巧みに使って作られており、自然の造形美が感じられます。
細工と意匠:
- 竹の表面に、山水画のような細やかな彫刻(または焼き絵)が施されています。
- 山の稜線、松の木、遠景の建物などが描かれており、中国の水墨画や南画を思わせる、静かで雅な世界観が表現されています。
- こうした意匠は、茶席の季節感やテーマに合わせて選ばれ、会話のきっかけにもなります。
役割と機能:
- 茶合は、抹茶を棗(なつめ)などの茶器から茶碗にすくって入れるための道具です。
- 茶杓(ちゃしゃく)と似た役割ですが、茶合は主に客用として、お茶を点てる亭主が客に「一服差し上げます」という気持ちを伝える際に使われることがあります。
- また、お茶会では、拝見物(はいけんもの)として茶合そのものの出来栄えや意匠が鑑賞されることもあります。
美術品としての価値:
- この茶合のように、優れた細工が施されたものは、単なる道具以上の美術品としての価値を持っています。
- 古くから多くの作家が茶合を手がけており、作者の個性や技巧が凝縮された小さな世界を楽しむことができます。


この茶合は、お茶をいただく時間をより豊かなものにしてくれる、機能美と芸術性を兼ね備えた素晴らしい茶道具と言えるでしょう。お茶会で使われることはもちろん、飾っておくだけでも空間に落ち着きと風情をもたらしてくれます。
寸法 販売価格
縦幅60 横幅215 25,000円