1. 🎨 表現力豊かな色彩と筆致(ダイナミズム)
この作品の最大の魅力は、色彩と筆致の強烈な表現力です。
- 鮮やかな色彩: 実際の風景の色に囚われず、鮮烈な青、紫、緑、黄色といった対照的な色(補色)を大胆に使用しています。特に雪山と湖面を覆う青や紫の筆致は、寒さや壮大さだけでなく、画家が感じた感情的なエネルギーを伝えてきます。
- 厚塗りの技法(インパスト): 絵具が厚く盛り上げられたインパスト技法が使われています。これにより、絵画の表面に立体感とテクスチャーが生まれ、ただの平面的な描写ではなく、生命力と躍動感に満ちた作品になっています。筆の動きや絵具の質感が、鑑賞者に強く訴えかけます。
2. 🏞️ 雄大さと叙情性の融合
描かれているモチーフは、雄大な自然と人間の営みの両方を含んでいます。
- 自然の荘厳さ: 雪をいただいた山々は画面上部を占め、圧倒的な存在感を放っています。この自然の荘厳さや力強さが、鑑賞者にスケールの大きさを感じさせます。
- 叙情的な情景: 手前に描かれた鮮やかな黄色い木や、山の中腹や湖畔に点在する小さな白い家々は、この雄大な風景に人間的な温かさや叙情性を加えています。見る人に、絵の場所に立っているかのような感覚や、郷愁のような感情を呼び起こします。
3. 📅 制作年と独特のサイン
- 制作年「’92-N.K.」: 1992年という制作年が明記されていることで、当時の作者の制作時期や画風を知る手がかりとなります。
- 個性的なサイン: 画面左下にある「92-N.K.」と読めるサインは、作品のオリジナリティと、画家自身の個性を象徴しています。価格の札や、額装の様子からも、作品が大切に扱われてきた歴史が感じられます。



寸法 販売価格
900×1020 160,000円





